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土煙SPOTS - as an event for forever -
人は歩き出すとき、そして歩き続けているとき、踏みしめた軸足は全身の重心の移動に伴って、蹴り足に変わり、地を強く蹴りだす。そして蹴り上げられた足先からは土煙が舞う。
自分の身の回りにしか土煙が舞わないかというとそうではない。実際私たちは10年前とは大分違った場所で、歩みをすすめ続けているだろう。そして、それがまた今から10年後だとどうなっているのだろうか。
道しるべの無い先に見える理想は、進めばすすむほど一層距離を推し量ることができなくなった。
私の先生が、一つの大きなプロジェクトを終えたときに、私に向かって「人生で初めて納得がいく作品ができたわ」と語っていた。
その時、彼女は50歳だった。
30年以上作家生活を送ってきて、やっとひとつ納得する作品ができるという時間感覚は、私の中で、意外と作家ってそんなものなのかもしれないという感慨と共に、腑に落ちるものであった。
「土煙SPOTS」とは単なる共同体としてのアーティストコレクティブなわけではない。それぞれが自分の足で立ち、自分で歩みを進めている。それゆえに、私たちはそれなりに頑固である。少なくとも作る者として人生の大半を歩んできた私たちは、完全に志を同じくして活動をすることはできないであろう。ただ、それが理想というわけではない。
であるが故に、「土煙SPOTS」とは私たちが過ごす日々の積み重ねを、納得のいくものができるように藻掻くそれぞれの葛藤を、そして精いっぱい楽しむその軌跡を共有するプラットホームだと定義づけたい。
そして、私たちはこのプラットホームを得たことにより、それぞれが人生で初めて納得のいく作品ができた瞬間に立ち会うかもしれない可能性を得た。
ラリ伽
企画運営
アリオ匙と夏互船
◎朕
雨香香
ガ猫 美ㇽ子
不鳥ニックス
P‘s生命
ラリ伽
土煙SPOTSとは: 概要
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